皆様は「ブルーローズ」という言葉をご存じでしょうか。文字通り「青いバラ」という意味ですが、もう一つ「不可能なこと」という意味もあります。多くの人が交配に交配を重ね、その青いバラを作ろうと挑戦していますが、なかなか成功しないようです。もともとバラには青の色素(デルフィニジン)がなく、実際のところ青いバラを作ることは不可能なようです。そんな中、2009年暮にサントリーから、パンジーの青の遺伝子を組み込んだ「アプローズ」という青バラが発売され、1本3,000円という高値にもかかわらず、予約が殺到し生産が追いつかないようです。ただ、私の目にはやはり、青というよりはまだ青紫色に見えました。そのアプローズ、花言葉は“夢かなう”とのことですが、本当に夢がかなうのはいつになるのでしょうか。でも、「ブルーローズ」からもう一つの意味が消える日は、そう遠くはないかもしれませんね。
写真のバラは、当院にある「ミスティー・パープル」という青バラで、上品な華やかさを漂わせる神秘的なバラです。